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トラッパーの日記104日目【殺人鬼と三角関係】

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今日は中間報告の日だった。

トップは俺だ。当たり前のことだ。

隣でレイスが苦々しく唇を噛むのが分かった。

 

奴がどんなに足掻いても俺には敵わない。

持って生まれたポテンシャルが違う。

 

奴は"殺人鬼になってしまった"かもしれないが俺は"望んで殺人鬼になった"のだ。

 

俺は機会を見計らってレイスに声をかけた。

レイスは訝しげに俺を見上げると口を開いた。

「何?」

その声は淡々としていた。

俺は今までずっと考えたことを口にした。

 

「奴隷を俺たちで共有しないか?」

「は?」

「前と同じように定期的に奴隷を交換するんだ」

「何言ってるか分かってるのか?お前」

「ああ」

レイスの声は氷のように冷たかった。

 

奴隷は二股になるから俺とは寝れないと言った。ならそれでも構わないと俺は思った。

 

俺はレイスの目をまっすぐ見る。

レイスは戸惑ったように目を逸らした。

 

「前とは状況が違うんだぞ……。セックスだって当然するし……」

二股を許せば別の男に奴隷が抱かれる。

だが奴隷の愛を得ることはできる。

今のままでは奴隷に会うことすら難しい。

そして他人に対して殺意を持ったまま生活するのはレイスにとって想像以上に辛かっただろう。それは俺も同じだ。

 

レイスは震える声で言った。

「条件を飲む。僕もあの子に会いたいから」

「ありがとう」

俺は言った。

 

「セックスって何?」

途中からヒルビリーが聞いていたのか驚くほど純真且つ不思議そうな目で聞いてきた。

 

まずい。

どう答えればいい。

 

男女の営み?

違う。

 

男と女が合体する…

いやこれじゃダメだ!

 

女を妊娠させる行為?

ダメだ!ダメだ!絶対ダメだ!

 

「セックスというのは女の◯◯の中に男の◯◯を入れて激しく◯◯し◯◯した後◯◯する行為だ。女と言ったが相手は別に男でも構わない」

どこからか気配もなくマイケルが現れ淡々と説明を始めた。レイスはドン引きしている。俺はマイケルを殴った。

 

「ふざけるな!いきなり何を言いだすんだ!変なことを教え込むな!!男でも構わないって何だ!気持ち悪いだろ!!」

思わず怒鳴り散らしていた。というかこいつが喋っているところを初めて見た。

 

「困っていたから手助けしてやろうと思った」

大きなお世話だ!

 

「トラッパー、レイス、よく分からない。オレ理解できない」

ヒルビリーは納得できない様子のままだ。

 

「だから……セックスっていうのは」

俺は必死に考え、そして口を開く。

「性別のことですよ」

俺が何かを言いかけた瞬間、その救いの声は現れた。

 

「性別のことをセックスというのですよ。ヒルビリー坊ちゃん」

ナースが現れヒルビリーに諭していた。

「ソッカあ!!」

ヒルビリーは納得した様子だ。

 

「あまり大きな声で変な話をしないでくださいね……」

ナースは言う。今だけはこいつが天使に見えた。