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ヒルビリーとレイスの三角関係一日目

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女は手を中央にそびえる一軒家に案内された。その建築物は二階建てで立派な木造建築だった。見た目は廃屋であるが所々補修され生活感がある。ヒルビリーが普段から寝泊まりしている家であることがわかった。

「ついたよハニー。ここがオレの家だよ」

ハニー。突然の呼び名に女はあっけにとられた。

「えっ?普通は女の子のことはハニーって言うんじゃないの!?」

ヒルビリーはひどく純真な表情で言う。悪意のない子供特有の疑問だった。

「お父さんがお母さんのこといつもハニーって呼んでたよ?女の人のことはハニーって呼ばなきゃいけないんでしょ?」

女はしばし考え、ヒルビリーの考えを肯定した。悪い気はしなかったしヒルビリーの清らかな表情を壊したくなかった。

「これからよろしくね。ハニー」

そうして向けられたヒルビリーの善意に女の顔がほころんだ。

 

女が家に通されると部屋の中を案内された。二階の客室は女の部屋になった。シンプルなベッドと洋服ダンスがあるだけの部屋だ。そこからすこしはなれた場所にヒルビリーの部屋があり、そのさらに奥に固く閉ざされた部屋があった。興味はあったがヒルビリーが意図的に見ないようにしている様子を見て問うのをやめた。

ヒルビリーは腕いっぱいに野菜を運び女の前に置いた。

「え?何?どうしたの?」

「お腹すいたでしょ?食べていいよ!」

女は驚く。目の前に置かれた立派な野菜の数々は一人で食べきれる量ではなかった。

「じゃあ一緒に食べませんか?」

「えっ!?オレが食べていいの!?」

「ヒルビリーくんの野菜じゃないですか」

「ありがとー!」

ヒルビリーの純真な優しさに心が打たれた。二人は水道で野菜を軽く洗うとそのまま食べた。とれたての野菜は味わい深く純粋に美味しかった。

「これから毎日食べ物もってくるね!」

「そんな、悪いです」

「いいの!たくさんあるから食べて!」

「そこまで言うなら……」

ヒルビリーは無邪気に笑った。

「そういえば君どうして迷ってたの?」

「麻薬の密売人に追われているんです。偶然取引を見てしまって……口封じに殺されそうになりました」

「悪い人に追われてるの?かわいそう!」

ヒルビリーは驚いたように言った。

「オレ!君を守る!安心して!」

「ありがとうございます。優しいんですね」

ヒルビリーの優しく頼もしい言葉に女は思わず涙ぐんだ。同時にひどく安心感が湧いた。今までいつ殺されるか分からない恐怖のなかでやっと助けを得ることができたのだ。胸の中で急速に熱が溢れ涙がこぼれた。

「泣かないで!どこか痛い!?もしかしてオレが傷つけた?」

ヒルビリーは慌てふためく。

「だ、大丈夫です。ヒルビリーくんは悪くありません」

女は必死に取り繕い言い訳をはじめた。