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ヒルビリーとレイスの三角関係四日目

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テーブルにはトランプが散らばっていた。女がそれを回収し切って手札を回す。それぞれ5枚の手札のうち何枚かを捨て新たに手札に加えた。

「コール」

女は言う。そして手札を晒した。

「ツーペア、ジャックとセブン」

ヒルビリーも同じように手札を広げる。

「フラッシュだ。ヒルビリーくん強いね」

「やったー」

無邪気に喜ぶヒルビリー。そんなトンプソンハウスの扉が何者かによって叩かれた。女はびくりと体を震わす。

「ちょっと待ってオレが出る」

ヒルビリーは足を引きずりながら玄関へと向かった。

「ヒルビリー、なにか食料分けてよ」

扉が開かれるとそれは開口一番そう言った。その人物はボロボロのローブを纏い、包帯をぐるぐるに巻いていた。全身真っ黒で頭から泥でできたようなマスクを被っている。身長は2メートル近いヒルビリーよりも高く明らかにモンスターと言っていい風貌だった。

「またなの?レイス。最近来ないと思ったら」

「そんなこと言わないでよ。最近やっと召喚されなくなったんだよ」

ヒルビリーと並んでレイスはトンプソンハウスを歩く。そしてそれと対面した。そう居間には女がいた。

「うわあああああ!女!?女がいる!!」

「きゃああああ!」

女の悲鳴とレイスの叫び声が農場にこだました。女は慌ててヒルビリーの背中に隠れて恐怖ですくみ上った。

「レイス、いきなり叫ばないでよ。女の子なんて毎日見てるでしょ。レイスは小さい事で叫びすぎ。この前も小指をぶつけたくらいで死にそうな声出して」

「仕事で追いかける女の子と一緒に暮らしてる女の子じゃ全然違うよ!あと小指ぶつけたらものすごく痛いから!!板ぶつけられた時以上に痛いから!」

「板もそんなに痛くないけど……」

レイスはわーわーと文句を言った。

「誰だよその子?まさか誘拐してきたんじゃないんだろうな!」

「違う。この人オレの恩人」

「は?恩人?」

「ハニー、大丈夫。レイスオレの友達。怖くない」

女はヒルビリーの背中から顔だけ出してレイスを見た。

「ハニー!?お前らもうそんな仲なの!?」

「???この子名前ないからオレが勝手に呼んでる」

「あ、そうなの」

「女の人のことハニーって呼ぶんでしょ?」

「いやそれは違うよ。ハニーって言うのはこいび」

「いいんです。その呼び方で。だって私、ヒルビリーくんと毎晩一緒に寝てます」

レイスが何か言いかける前に女が言った。レイスは凍りついたように硬直した。

「えっ、寝てるの?毎晩?マジ?」

「うん。寒いから入れろってうるさいんだよね」

「えっ、なにその上から目線、お前が迫って無理やりベッドに引きずり込んだんじゃないの?」

「そんなことしないよ!そんなひどいことをして何になるの?」

「いや、だってさ。男と女で暮らすってなったらそういう感じになるじゃん」

「???そういう感じって何?毎日ご飯食べてぐっすり眠ること以外何するの?」

「は?ヒルビリーそれ本気で言ってるの?何も知らないの?まさか本当に健全な付き合いしかしてないの?一緒に毎晩寝てるのに?」

「レイスの言ってることよく分からない」

レイスは椅子に座るとわざとらしく頭に手を当てた。

「なんかヒルビリーと話してると自分がおかしく思えてくる。僕何か間違ったこと言ってるのかな?」

「レイス、トウモロコシ食べる?」

「いただきます!!」

レイスはトウモロコシをガツガツと食べた。

「レイス、今日泊まってく?」

「うん」 

マスク越しからレイスの表情は伺えなかったが花が咲いたように喜んでいることは誰の目から見ても明らかだった。