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ヒルビリーとレイスの三角関係五日目

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朝、女が目覚めるとヒルビリーの姿はなかった。食卓に向かうとヒルビリーではなく別の人物がいた。

「やあ、おはよう」

レイスは女に挨拶をする。

「昨日はごめんね。怖がらせて僕はレイスって言うんだ」

女は怯えたようにレイスを見た。

「僕も君のことハニーって呼んでもいいかな、なんて」

女は頷く。レイスは戸惑ったように笑った。

「はは、ありがと。あ、ヒルビリーは今農場で農作業してるみたいだよ」

女は無言でテーブルに着く。女の様子を伺いながらレイスは言葉を紡いだ。

「本当に普通に暮らしてるだけなんだね。君たち……」

「……何かお礼をしないといけないと思ったんです。私にできることって言ったらこれくらいしかなかったから。でも彼、私を求めようとはしなかった」

「ヒルビリーは子供なんだよ。見た目以上に、だからわかってると思うけどいつかはそう言う時が来る」

「ここにいては、いけませんか?」

「本当はね。見ればわかるけど僕たちは化け物だから。本当は女性を家で保護するっていけないことなんだけど……」

「……」

レイスは暗い顔を静かに背けた。

「知らなかったことにしておこうかな」

ぽつりと、つぶやくようにレイスはとんでもないことを口にする。

「えっ」

「ほら、言わなきゃどうせ分かんないし。知らないフリするよ僕は。ヒルビリーにはいつも食料分けてもらってるし」

その言葉がどれほど禁忌で大きなことか、女には分からなかった。

「レイスくん」

「えへへ」

レイスは照れたように笑った。巨大な体に似つかわしくない大人しく感受性豊かな男性特有の笑い方だ。

「レイスー!チーズ食べるーー!?」

ヒルビリーがどかどかと居間に戻り大きな声でレイスに問うた。

「あれ!?レイス、その子と話してたの!?」

テーブルで向き合う女とレイスを見てヒルビリーは驚いたように問う。

「あ!ヒルビリー早速ヤキモチか?」

「ち、ちがう!」

「顔が真っ赤だぞ!ヒルビリーこの子のこと好きなんじゃないの?」

「違う違う違う!そんなことないから絶対!!オレその子のことなんとも思ってない!」

必死で否定するヒルビリーを尻目に女は落ち込んだ。ヒルビリーはその様子を見てはっとする。

「そ、そうなんだ……」

「ち、ちがう!オレきみのこと好きだよ!」

女は驚いてヒルビリーを見た。

「ほらやっぱり好きなんじゃん」

「だからそう言う意味じゃないって!もーーー!どうしてそう言うことばかり言うのーーー!」

 ヒルビリーとレイスのじゃれ合いはその後もしばらく続いていた。