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ヒルビリーとレイスの三角関係十五日目

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レイスと女はトウモロコシ畑を歩いていた。風に揺られるトウモロコシの波紋を眺めながら。レイスは女の話を聞いていた。とめどなく溢れる女の悲しみをただ聞かされていた。どうしようもなくつまらない女の恋愛話。

「フラれちゃったか」

レイスは笑う。

「うん」

女は微笑み頷いた。

「仕方ないよ。あいつはそういう奴だから」

「でも、だから私彼のことが好きだった」

女は震える声で語る。

「あの人の優しいところ、本当に恋してた。でもどんなにやっても振り向いてくれなかった。ずっと片想いするしかないんだ。あの人のそばにいる限り……」

女はさめざめと泣いた。それを無言で見つめるレイス。

「片思いって……苦しいね」

 

ーーうわ、嫌だなあ。

 

レイスは思った。目の前にいる女は別の男のことを考えている。別の男への愛を語り、別の男を見つめている。自分が目に前にいるのに彼女の瞳には映りもしない。憎悪のような不快感が胸を覆っていた。

 

レイスは彼女の涙を拭い、髪を撫でる。それでも彼女は別の男を見ていた。レイスを見ていなかった。

嫌な役回りだ。とレイスは思った。

いずれ自分のものになる約束だったとしても他の男を思う女を見続けなければいけない。胸が引き裂かれるように痛かった。

「もう泣くなよ」

「ううっ」

彼女の涙は止まらない。レイスの頭に苛立ちが起こったが理性で止めた。どうすればいい?好きにさせる?彼女にする?結局他の男が好きなら意味がないじゃないか。

レイスは腹立たしさを感じながら何もできない無力さをひしひしと感じていた。