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二次創作小説やWeb小説などを取り扱っています。

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オリジナル

【殺人鬼と三角関係】プロローグ 凡庸な女

こちらは二次創作を投稿したいときに書いたオリジナル小説です。 小説サイトがほとんど二次創作を禁止していたので書いたものです。 秋が終わろうとしていた。季節は10月の半ば、風は冷気を宿し冬特有の透明な清涼感を持っていた。東京郊外に立つ寂れた駅に…

【殺人鬼と三角関係】第1話 振り返れば苦い思い出ばかり

実典はエドワードを先導し新築された家の部屋を見て回った。風呂の位置や使い方を一通り説明し寝室の区分けを行なった。寝室は家の二階に区画されておりエドワードは南側に位置する部屋を、実典は東側の部屋を使うことに決めた。部屋割を決めている間も実典…

【殺人鬼と三角関係】第2話 忌々しい故郷

まだ太陽も昇りきらぬ早朝、実典は鉛のような眠りから目覚め体を起こした。ベッドから身を起こすとがっくりとうなだれる。泥のような睡魔が体を支配していた。傍らに置いたスマートフォンを確認すると時刻はまだ5時半だった。仕事を辞めてもなお規則正しい社…

【殺人鬼と三角関係】第3話 汚い野良犬が懐いてくる

エドワードが家にやってきてから一週間ほどが過ぎた。エドワードはよくやってくれている。率先して身の手伝いをしよく働きよく気遣う。実典の心象も初対面の頃より随分と改善されてマイナスから始まっていた関係性は漸くプラスへと変わりつつあった。そんな…

【殺人鬼と三角関係】第4話 血塗れの懇親会

朝。白い洋室に大きく設置された窓から光が差し込み、朝であることを告げた。実典がニートになり親の金で暮らすようになってからすでに数週間が経っていた。平日の遅い朝の目覚めにも慣れて来た。殺人鬼との奇妙な共同生活も慣れるものだ。実典は両手で包み…

【殺人鬼と三角関係】第5話 傷心の休日、苦痛の団欒

日曜日の朝、ほんの少しだけ早く目覚めたケヴィンは布団から起きていち早くリビングに向かった。「ミノリさん起きてる?」 ドアを開け、目的の女性を探すも部屋には誰もいなかった。ケヴィンはとくに何も考えず戸棚の引き出しを開けた。そこには実典が撮影し…

【殺人鬼と三角関係】第6話 邪悪なる自己欺瞞

その日、ケヴィンは心に決めたことがあった。きっかけは先週の日曜日。実典から見せ付けられた現実、ケヴィンの考えの浅はかさ。それを否定し、自身の考えを認めてもらうため何をすればいいかを少ない知恵を絞って考えた。そして彼が導いた結論は一つだ。お…

【殺人鬼と三角関係】第7話 偽善者の決断

実典は目を細め覚悟を持ってそれを見た。予想されるのは歪んだ顔を持つ殺人鬼。体が捩れ顔が歪んだ醜い外見の殺人鬼だ。最後の殺人鬼は醜く人の姿をしていない。それは一応事前情報として与えられてはいる。だから覚悟はしていた。しかし実際対面するとなる…

【殺人鬼と三角関係】第8話 殺人鬼とワルツを

平日の昼下がり、家長である実典みのりが買い物から帰ってきた。ひどく機嫌が良い様子で足取り軽くキッチンに向かうとビニール袋に収められた食品を冷蔵庫に入れていく。リビングで勉強をしていた殺人鬼、ケヴィンとウィリアムもる実典みのりの楽しそうな様…

【殺人鬼と三角関係】第9話 呪いの声を叫びながら

ケヴィンが鉛のような眠りから目を覚ますと日がすでに落ちていた。体が重く全身が熱い。起きることさえ億劫だった。側に置かれた時計を見ると時刻は6時だった。夕飯の時間だ。なのに体が言うことを聞かない。息も荒くなる。

【殺人鬼と三角関係】第10話 摂理に反した異端者

殺人鬼は色恋で混じった目でいつも自分を見ていた。何度かけん制したが歯止めは効かなかった。少し辛いことも言った。それはあくまでも本人のためだ。だが理性を失った男を止めるには至らなかった。 殺人鬼の告白を受けた翌日。実典は一人、公園にいた。家に…

【殺人鬼と三角関係】第11話 はぐれ者たちの性教育

その日の朝、本田家の家長、実典実を含む4人は朝食を囲んだ。テーブルにはミニトマトとレタスをあしらった簡易的なサラダと玉ねぎのグラタンが並べられた。

【殺人鬼と三角関係】第12話 殺人者たちの前夜祭

クリスマスが近づいていた。季節は12月を迎え街は七色の光とイルミネーションで鮮やかに彩られた。木々に絡みつくカラフルなLEDライトが輝き、動物を象った可愛らしい模型が設置され、汚らしい街並みがその時だけ色鮮やかにそして統一感をもった美しさを描く…

【殺人鬼と三角関係】第13話 欲望渦巻く聖夜

12月24日。 ついにクリスマスを迎えた。モール街の中央には大きなクリスマスツリーがそびえ立ち、きらびやかな装飾で飾られていた。周囲には七色のイルミネーションで馬を模した置物や可愛らしいミニハウスが飾られ、モール街の店はいつもより活気にあふれて…

【殺人鬼と三角関係】第14話 近寄るなバケモノ

翌朝、実典は朝の光で眼が覚めた。寝返りを打ち隣を見ると巨大な男が隣で寝ている。金の髪がふわりと落ち、白い肌に映える美しい顔は透き通るように透明だった。一人の青年の無垢な寝顔。とても殺人鬼とは思えない。実典はケヴィンから目を逸らした。一度眠…

【殺人鬼と三角関係】第15話 偽善者たちの言葉

あの日の事件によって平穏な日々は一変した。かつて暖かかったものは冷たく変異し、かつて緩急だったその速度は急速に運命の歯車を回した。希望はなく、彼女と向き合う度に絶望を突きつけられる。

【殺人鬼と三角関係】第16話 リセットされる感情

夜。リビングには二人の男がいた。スキンヘッドの大男と金髪の大男。彼らは深刻な面持ちだった。リビングには沈黙が降り、静まり返っていた。その静寂を、金髪の大男ケヴィンが破った。

【殺人鬼と三角関係】第17話 勝手な決断

実典は玄関の前で立ち尽くしていた。外に出たい。なのに体が硬直して動かない。胸に疼く恐怖心。この先には何もないはずなのに殺人鬼が待ち伏せしている。扉を開けた瞬間首を撥ねられてしまう。そんな錯覚にとらわれた。実典は首を振った。そんなことあるわ…

【殺人鬼と三角関係】第18話 儀式の失敗

日は登り朝を迎えた。そして何時間か経ち、時刻は既に昼過ぎ迎えていた。ケヴィンは実典の手を握り、必死に祈り続けていた。一向に目を覚まさない。呪術はもう終わっている。なのに目覚めない。心身へのダメージがあまりにも深いのだ。このままでは廃人にな…

【殺人鬼と三角関係】第19話 私が守る

よく晴れた朝。季節は2月だった。正月はとうに過ぎ世間ではいつもと変わらない日常が始まっていた。実典は窓を開けいつもと変わらない景色を眺めた。世間では平日だがニートにとっては休日だ。なんという魅惑的な職業なのだろう。そのままベットに飛び込みゴ…

【殺人鬼と三角関係】第20話 招かねざる来訪者

夜。外はすっかり闇で覆われ虫も寝静まっている。それなのに殺人鬼の保護者である本田実典の部屋からは男女二人と思われる声がかすかに聞こえてきた。「だ……から……ここを……こうして」「こ、こう?」「そう、上手……次は」ケヴィンは体が震えた。まさか、そん…

【殺人鬼と三角関係】第21話 最低な嘘

平日の午後。部屋には誰もいなかった。家長である実典はウィリアムと共に買い物に出かけており、エドワードは仕事中だった。今日も建設現場で汗を流しているのだろう。都合が良かった。

【殺人鬼と三角関係】第22話 無力な男

休日の午前10時。外は晴れ晴れとしており輝かしかった。平和で穏やかで、こんな毎日がずっと続く。ガラス戸越しに実典は外の景色を眺めた。

【殺人鬼と三角関係】第23話 動き出す運命

そこは幻想の空間だった。一面は鮮やかな緑色の草原で花々が咲き乱れ、空は青く澄み渡り一筋の光が指していた。壮大な空間の中心には中世の建築物を思わせる西洋の城が聳え立っていた。大理石で建築されており表面はうっすらと光を讃えている。

【殺人鬼と三角関係】第24話 残酷

3月30日。実典が結婚してしまう。 その事実はエドワードの心をひどくかき乱した。エドワードは自室の椅子に腰掛け頭を抱えた。

【殺人鬼と三角関係】 第25話 狂い出す運命

六畳一間の無機質なワンルーム、床はフローリングされていたが年月を得て色がかすみ輝きを失っていた。壁が大きくくり抜かれガラスで覆われておりそこから採光を取っている。部屋の中心には無骨な正方形のテーブルが設置されスマートフォンが置かれていた。…

【殺人鬼と三角関係】 第26話 私は生きる

本田実典は両親に手を引かれその街にやってきた。今から二十年前。まだ街は発展途上で、実典が引っ越してきたその町は豊かな自然と閑静な住宅街を中心とした素朴な町だった。

【殺人鬼と三角関係】 第27話 都合の良い女

一夜が終わり、朝を迎えた。実典はいつものようにベッドで目が覚める。静かだった。朝を迎えれば数日前の殺し合いが夢だと思えたが現実はそうは行かなかった。部屋を出てリビングにつくとケヴィンがいたからだ。鋭く冷たい視線は変えないまま、背中には怒り…

【殺人鬼と三角関係】 第28話 強要される関係

実典は憔悴していた。一人自室でベッドにこもりひたすら体力を回復させた。昨日の情事が何度も再生された。頭の中が熱をもったように熱くなる。だがいつまでもこうしているわけにはいかない。リビングに降りなければ。ベッドから立ち上がりドアノブに手をか…

【殺人鬼と三角関係】 第29話 限界

家に戻る。二人はビニール袋を手に提げて玄関へと入った。玄関には人気がない。一旦買ったものを玄関に置くとエドワードは実典に向き合った。